con amore

愛と忍道



(2023.3.16 、noteに投稿したものです)

名作・NARUTO-ナルト-

落ちこぼれ忍者のうずまきナルトが、里一番の忍“火影”を目指して成長していく物語 ─────

たしかに「成長」は大きなテーマだけれど、大きなテーマのひとつにすぎない。と言いたくなるほど、NARUTOには物語があります。

ひとりの忍にひとつの物語。
ひとりの記憶に何十もの物語。
ひとつの里に何千もの思いの歴史。
そこにある、ひとつひとつの思いに大きなテーマがあります。

そして、その中のひとつと言っていい、

愛ひとつを取っても、家族、兄弟、友、仲間、恋人、師弟、憧れ ……

その中でも特に意見が分かれるのが恋愛だと思います。

本編完結から何年も経つ現在でも、未だによく見る、「なぜナルトとヒナタ…?」「なぜサスケとサクラ…?」という声。



正直言うと、私も最初はそう思いました。ナルトとサクラが一緒になるものだと思っていたので。
でも、後からみんなの愛と忍道について考えてみると、これはとても良い終わり方だったように思うのです。






ナルトの忍道。

まっすぐ自分の言葉は曲げねぇ… オレの… 忍道だ!!


基本的にいつも意志が強く芯があるナルトですが、彼にとって1番曲げてはいけない、1番曲げられない意志というのは、火影になることと、 サスケを(闇または孤独から)連れ戻すこと だったと思います。

それは夢と、そして、愛で言うならば、兄弟愛に等しい友愛でしょうか。



続いて、サスケ。

オレは戦場へ行く。里を・・・イタチの思いを・・・無にはさせん。


もう、わざわざ言葉にする必要もないと書きたい。
一周まわって理解されにくい程度にまで深い家族愛

復讐と正義感に振り回されてしまった単純さは、幼い頃まっすぐに愛されまっすぐに受け取りまっすぐに愛してきたその家族愛を、ずっと大切にしてきたからだと感じます。

目的が途中でズレてる。というコメントを以前見かけましたが、私としては、ブレるどころか、空回りしてしまう程の純粋さが切なかったです。






私には…家族も友達もいる…だけど、サスケくんがいなくなったら…私には…私にとっては孤独と同じ。


サクラの忍道は、恋愛そのものだと思っています。

ひとりの女の子の思いが、時間をかけて恋から愛へと変わる。
静かに優しさが柔らかく強くなり、頼れる少女になっていく感じは、まさに、かわいらしいつぼみが少しずつ美しい花を咲かしていく様子だったようにも思えます。

サスケへの恋を追って愛を知り、その中で自分の強さと自信をつくっていったサクラ。
こんなにも優しくて強かな恋心を、疑うことを知らない、純粋で一所懸命で、傷だらけでも綺麗な恋心を、私はこの子以外に見たことがありません。



ヒナタの忍道は、 ナルトくん
彼という生き方、彼という人なんだと思います。

私は ナルトくんが―― 大好きだから…


ナルトくんならきっとこうする。
ナルトくんがこうだから。
ナルトくんにこう見せたい。

大好きな憧れの人と自信を持って話せる自分になりたい。
大好きな憧れの人の隣に並べる自分になりたい。
大好きな憧れの人を助けられる自分になりたい。
そんな風にいつも思っていたような気がします。

憧れという名の一途な恋。
ヒナタにとってナルトくんとはただひたすらに大好きな人であり、いつでも心の中にいる憧れの人で、この子はいつもナルトくんの背中に、自分のなりたい自分をみていたように思います。

愛慕と言えるくらいの強い憧れと恋。
気弱に思えますが、ナルトへの思いは最初から少しのブレもない、本当はとても芯の強い子なんだなと途中で気づいたのをよく覚えています。






ナルトの友愛。サスケの家族愛。サクラの恋愛。ヒナタの愛慕。

それぞれが持つ最も頑なで最も大切な愛と忍道を貫いて、守った結果にあった未来。
だから私は、サクラとヒナタの忍道である、ふたりの恋心が叶ったかたちのこの2組の結婚を、いいなと思います。

それに、考えた結果この結論に至った時、私は改めてNARUTOという作品に出会えたこと、NARUTOという作品を好きになったことを、本当に嬉しく思いました。

主人公であるナルトと、第2の主人公であるサスケ。このふたりの思いが大切にされるのは当然と言えば当然です。でも、このふたりだけでなく、他のキャラクターたちの思いもちゃんと大切にされていたということを感じられて、本当に嬉しかったのです。

ナルトとヒナタの結婚。サスケとサクラの結婚。

それは、すべてのキャラクターたちに物語があるNARUTOらしい終わり方だと、私は思います。



うずまき夫婦とうちは夫婦に、うずまき家とうちは家に、NARUTOの世界の忍たちに、幸あれ。
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